第5話「世界の移籍にあこがれを」
8月が終わり、監督業にも慣れてきた。選手の特徴もそれとなくつかんできた。8月は4勝1分2敗という結果だった。
「そこそこいい結果だったんじゃない。監督始めたばっかりのダメダメ監督にしてはいいよ」
「ずいぶんとひどい言い草だな」
確かに自分でも十分いいスタートを切れたとは思っている。9月もいい結果を残したい。
2018.09.01
Stanley vs Scunthorpe
Sky Bet League One
Starting Line-up
今日は最高のスタメンを用意した。左サイドにはモリス、右サイドにはコルクロー。2トップにはオロモラとトーマスを起用。
2分にSheafが一発レッドでスカンソープが優位に立つ。
26分、こぼれ球を拾ったコルクローがダイレクトでランドに落とす。左下に強烈なシュートを放ち先制。
↑強烈なシュートを放つランド
91分、アル・ムハーニがファーサイドへのクロス。ハミルがファーストタッチでJohnsonを交わし、ニアサイドに叩き込んだ。
93分、モリスが左サイドからのフリーキックをファーサイドに上げる。Johnsonのクリアをランドがヘディングで叩き込み勝利!
「圧勝だね。開始2分で相手に退場者が出たのはラッキーだったね」
「そうだな。あとはランドが2ゴールを決めてくれてうれしいよ。パス成功率も88%と十分の活躍だったよ」
「スタッツもすごいね。相手のシュートを1本に抑えた守備陣もすごいね」
守備陣全員が評価点7点台なのはとてもいいポイント。交代出場したアル・ムハーニとハミルが結果を残してくれたのもよかった。
週間ベストイレブンにランドとモリスが選ばれた。
「本当にモリス選手はすごいね。やっぱりキープレイヤーだね」
「ランドももちろん選ばれているな」
2018.09.04
Sunderland vs Scunthorpe
The Emirates FA Cup
Starting Line-up
ウェブスターが出場機会の少なさに不満を言ってきたのでとりあえずFA Cupで起用することに。
7分、マクマホンが右からのフリーキックで直線的なクロスを上げる。そのボールをドンピシャでウートンが合わせ先制。
↑頭一つ分超えたヘディングをするウートン
66分にウェブスターが後ろからのタックルで1発退場。せっかく使ってあげた試合で退場するのはやめてくれよ。
しかし、ワトソンのスーパーセーブが続き無失点で試合を締めた。
Result
ハラハラした展開だったけど勝つことができてよかった。
「ウェブスターが退場したときはどうなるかと思ったよ」
「ウートンに途中で1トップにして、なんとか試合を乗りきった。ウートンは点も決めてくれたし大満足だな」
サンダーランド相手に2勝したのは大きな自信になる。
2018.09.08
Scunthorpe vs Rochdale
Sky Bet League One
Starting Line-up
全体的に顔が若い相手チーム。
29分、Hendersonのクロスがマクガーイの足にあたりオウンゴール。かなり恥ずかしい失点。
50分、オジョが中盤でボールを奪いノヴァクの足元にいれる。ノヴァクのスルーパスに反応したのはダイアゴナルランをしたオロモラ!そのままニアにシュートを放ち同点。
74分、ノヴァクが獲得したPKをオロモラが決めハットトリック達成!
Result
中盤の2人のパス成功率が90%を超える結果になった。それにしてもオロモラのハットトリックがすごい。
2018.09.15
AFC Wimbledon vs Scunthorpe
Sky Bet League One
Starting Line-up
4-4-2のミラーマッチになった。出場機会に文句を言ってきたバン・フェーンを先発で起用。
22分、Hansonのシュートがバーに当たる。そのこぼれ球をPinnockが積め先制される。
28分、ウェブスターのロングパスに抜け出したバン・フェーンが落ち着いて決め、同点。
↑1対1を冷静に決めるバン・フェーン
Result
バン・フェーンが見事起用に応えてくれた。ウェブスターがCBながらキーパスを2本も通してくれた。
2018.09.22
Scunthorpe vs Shrewsbury
Sky Bet League One
Starting Line-up
相手は4-5-1のフォーメーション。中盤で支配されそう。
1トップにはケンティー監督のジルズで速さのペインとして一世風靡したあのステファン・ペインが。
57分、オロモラがバン・フェーンとのワンツーで抜け出し、左隅にゴール。やはりオロモラはすごい選手。
91分、右サイドに移動したマッカードルのクロスをウートンがニアで合わせ追加点。ウートンは高さという強みがあって起用しやすい。
↑ニアで合わせるウートン
Result
試合を終始支配して勝つ。バン・フェーンは6本打っても決められない。この前の試合はまぐれか。
2018.09.28
Burton Albion vs Scunthorpe
Sky Bet League One
Starting Line-up
先日結果を残したウートンを先発で起用。
Result
CBの二人の評価点が高かった。マクガーイのインターセプトが5回と素晴らしい結果。オロモラはシュートを1本も打てず、途中交代。
順位表
1位まで1差の4位につけている。Barnsleyが1位だがどのチームが抜け出してもおかしくない。
ランキング
オロモラが得点ランキング3位に。
9月は負けなしの月だった。4勝2分は褒めていい結果なのではないか。
「あまーり兄さんの4-4-2がどのチームにも通用しているね」
「いや4-4-2で自分の色を出すのは難しいよ。選手たちの能力が高いだけだよ。でも選手の能力を生かせるフォーメーションを機生むことができているだけましってとこかな」
「9月の監督ランキングで3位だったし、素直に褒められていい結果だと思うよ」
エフエムは俺を褒めて伸ばす方針らしい。確かに俺は褒められて伸びるタイプだと自負している。素直に褒められていよう。
今夏の移籍市場はかなり落ち着いたものとなった。
「エフエムよ。お金というものは素晴らしいものだな」
「何急に?あまーり兄さん」
「移籍を振り返るとスカンソープってかなり貧乏なことが分かって悲しくなるんだ」
このままいい調子で昇格できたとしても次の年も金欠で苦しむことを考えると、胸が痛くなってくる。
来年のことを今考えてもしょうがない。今は今夏の移籍を振り返ってみよう。
7月の移籍はなんといってもデ・リフトのレアル移籍が一番の注目ポイントだろう。
「デ・リフトってどんな選手なの?」
「19歳なのにアヤックスでキャプテンを務めることもある期待のCBだよ。オランダ代表でもすでに主力なんだ」
オランダ代表はこれからさらに強くなるだろう。アンカーの位置にはバルセロナ所属のデ・ヨングもいるしな。
ロドリゴ、ワイナルデュム、オリベル、ゲレイロ、シメオネ息子なども注目の移籍だ。ロドリゴ、ワイナルデュムはレギュラー定着は難しいかもしれないが、移籍を後悔しないように頑張ってほしい。
8月はさらに静かだった。
「エフエムが知っているのはヴァイグルぐらいかな」
「うん。ドルトムントでアンカーやボランチを務めていた選手だよね」
「最近じゃCBしていたな。移籍先はバイエルンか⋯また非難されるぞ。国外から買えばいいのに⋯」
「いつか私たちもここに載ることができるくらいの移籍をしてみたいね。でもあまーり兄さんはケチだから無理か」
「そんなことないぞ。スマホの課金と風俗には惜しみなく金を使う男としてバイト先では定評があったからな」
「あまーり兄さん、サイテーだよ⋯」
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